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イギリス 1950年発行ジョージ6世 マリア・テレジアターラー パターンクラウン試作貨幣 ESC R7指定 確認枚数:2枚
作成日 2017年7月25日(火曜)08:00
コレクターの皆様、コインにちは。ルナコインの辻でございます。
「博物館級」と呼ぶにまさにふさわしい、1950年発行クラウン試作貨幣をご紹介します。
イギリス 1950年発行(1937年銘)クラウン白銅パターン貨幣 ESC-3931 R7 確認枚数:2枚 エッジ:マリア・テレジアタイプ 120トン刻字あり |
存在を確認されている枚数2枚。そして一枚は英国ロイヤルミントの所蔵となっております。
(ESC2015 529頁をご覧ください)
1951年のロンドン博覧会を記念してのジョージ6世白銅クラウンが多数発行されましたが、あくまでその形の元となるものとして製造されました。
実際に発行されたエッジレターとは違います。もちろんその時は実際の型は製造前です。
「とにかくエッジレターを入れた全体像を見たい」ということで当時英国でも生産されていたマリア・テレジアターラーのエッジレターが採用されたと推測されます。
まさに英国と大陸の文化が融合した、偶然の、奇跡的な産物です。
下の写真は実物を映したものです。ご覧ください。
両面英国王室のレリーフに対し、エッジがリストライクでよく見受けられるマリア・テレジアターラータイプ「IUSTITIA ET CLEMENTIA」のフュージョン打刻。
当時の英国(40年代)でも当該ターラーは生産されていましたので、エッジレターの型を所有していたんですね。
ありえないくらい面白いフュージョンですよね。こんなクラウン見たことありませんよね。 |
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加えて両面のデザインは1937年の年号分のクラウン銀貨用です。
この貨幣の発行(製造)は1950年と推測されますが、先ほども言いましたが当時はまだ本番の型が存在していなかったので、これしかなかったのでしょうね。
レアの極めつけは、ジョージ6世横顔の額から鼻筋くらいに彫られている「120」の数字です。
下の写真をご覧ください。
これは非常に薄く写真ではよく映らなかったのが残念ですが、コインを打つ時の「120トン」という圧力を表していて、一目で圧力とその出来具合がわかるようにしていたのであろう、と英国での研究で報告されています。 |
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