コインサロン

「スイス射撃祭」について

コレクターの皆様コインにちは。ルナコイン代表の辻でございます。

 

 

ヨーロッパの人気アンティークコインの一つに、「スイス射撃祭」記念銀貨シリーズがあります。
 
 
スイスの射撃大会記念銀貨は、1842年から現在に至るまで発行されていますが、とりわけ人気の高いのが、1842~1885年発行の17種シリーズです。
 
 
このシリーズには3枚のネックとなる希少コインが存在します。下の写真はその中の一枚「グラルス」です。
 
 
 
 
芸術性の観点でも、現代ものとは比にならないような大変高い完成度を誇り、日本人コレクターの中でも人気が常に衰えないシリーズになっています。
 
 
ここまでは、コインコレクターの方なら説明するまでもないかと思います。
 
 
では、「射撃祭」とはいったいどういうものなのか。
 
これを知ると、歴史が密接に絡んでいて、結構感動するものがありますよ。以下にまとめましたので、ぜひご一読ください。
 
 
 
 

 

 

射撃大会(射撃祭)とは;
 
1842年から現在に至るまで、ヨーロッパ、とりわけスイスの各地で行われる夏の国民的恒例行事のことです。古くは15世紀の弓術競技を起源としているとも言われています。
 
 shooting festival2
(イメージ写真;ウィキペディアより)
 
スイスの歴史をたどると、そのひとつとして「傭兵」の歴史を見ることができます。
 
 
スイスは国土の地理的条件上農業が育ちにくく、国(当時は各州)は古くより自国民を兵士として訓練し、優秀な傭兵としてヨーロッパ各国へ送り込み、その報酬が国の収入の重要な部分を占めていました。傭兵の活躍はフランス革命など、歴史の表舞台にも現れました。
 
 
そのような軍事的歴史をひとつの背景として、スイスでは射撃は「国技」とされています。
 
 shooting festival1
 (イメージ写真;ウィキペディアより)
 
少年から大人まで、銃というものが日常生活の中で特別でなく、兵役用の軍用銃を自宅で管理しているような国民は、ヨーロッパ諸国の中でもスイスだけでしょう。
射撃祭シーズン中は、女子高生が自動小銃を背に、自転車をこぎ、友達と笑いながら会場へ向かう姿も見られます。日本だったら、『セーラー服と機関銃』みたいになりますよね・・・(笑)
 
 
ちなみにバチカンでは現在でもスイス人衛兵が常駐するなど、昔の名残りを残しています。観光の際はぜひチェックしてみてください。
 
 

 

 

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